我流

私はバイクが好きで、16歳で原付き免許を取って数十年、飽きもせずずっと乗っています。

バイク好きと行ってもスピードは苦手でレース等にはあまり興味がなく、どちらかといえばバイクで旅するのが好きなタイプです。

ただ長く乗っているわりにはたいしてうまくはなく、特に低速でのUターンとか超苦手。

そこで今年はモーターサイクルスクールに行ってきちんと習おう！と思いたちました。

行ったのは熊本のホンダレインボーモーターサイクル初級コース。

ホンダ熊本工場に併設された二輪四輪の総合的なライディングスクールで、自動車学校でもあり免許も取得できるようです。

施設内にはサーキットも併設されていて、その広大な敷地にちょっとビビりました。

1時間ほどバイクの構造と基礎的な動き方などの講義を受けて、その後は広い敷地で一本橋や急制動、スラローム、パイロンを立ててジムカーナのような走り方を練習しました。

バイクはホンダのバイクで好きなものを貸してくれるので、転倒を気にすることなく思いっきり走れました。

講習を受けてみて思ったのは、長く乗ってたわりにはバイクの基礎的な構造や乗り方さえきちんと知らなかった、という事実です。

今まで乗ってると思ってたのは、ただ単にバイクの性能に乗せられていただけなのだなぁということを痛感しました。

でもこの講習を受けてから、念願のUターンもできるようになりバイクに乗るのが格段に楽になりました。

乗り方に無理が無くなったようで、長距離ツーリングに行っても疲れ方が格段に少なくなりました。

我流でも乗れてしまうのがバイクやクルマです。

武道も似たようなものです。

しかし我流はしょせん我流。

それでできる人はまさに天才的だと言えるのですが、我々のようなフツーの人はそれはちょっとむずかしいです。

武道に限らずどんな習い事でももそれをやりたい、と思ったらまずきちんと基礎から習う事が重要だと思います。

そして素直にやってみること。

遠回りに見えても結局はそれが一番近道になります。

そして基礎をしっかり学んで身につけて、やがてその技術は自分に合う形に自然とカスタマイズされていくことでしょう。

ライディングスクールは昼食を1時間はさんで10～16時までとほぼ半日でしたが、後日自分のバイクに乗った時、

「なんてこった！たった半日でこれだけバイクが楽になるなんて。ああ30年前に行きたかった・・・」

と空を仰いでつぶやいていたのでありました。